現場に寄り添える人

DSC_0189人間らしく生活ができる働くルールをつくるために国会で活躍していただきたい、そのために全力で応援します。

白川さんと私は同い年、同期で徳島健康生協に就職しました。白川さんは青年運動のリーダーとして先輩後輩問わず青年たちの中心で輝いていました。白川さんは看護学生たちに徳島健生病院で働いてもらうために、医療生協と民医連の活動を伝える部署で働いていました。

「患者さんが何故その病気やケガをしたのか?」

白川さんは、持ち前の熱意を発揮して、病気やケガの原因は、患者さんの生活背景・仕事の環境、社会背景が大きく関係していることを看護学生たちに伝えていました。

健生病院には、労働災害で苦しみ続けている振動病やじん肺患者・森永ヒ素ミルク事件の被害者が受診していました。

利益最優先の建設会社や土建業現場で不衛生で過酷な労働環境で働き続けてきた労働者が、じん肺による呼吸不全や振動病の手足のシビレ、全身硬直の症状によって仕事を失ってしまう。そんな理不尽な処遇を許さない労働組合の闘いを応援するように、徳島健生病院の医師や看護師らが徳島県西部の山間部に入って診察し、労働災害であることを医学的に解明。多くのトンネル労働者たちの生活を守る活動がされていました。

看護学生たちはその現場を訪問してその労働環境が病気の原因であることを実感します。20数年前に白川さんが育てた看護学生たちが、今も徳島健康生協で働き続け、地域医療を担っています。

人手不足で長時間労働、利益優先の成果主義で労働者同士が競い合わされ、人権が無視されたハラスメントが横行し、その結果、過労死・過労自死が若年層に広がり、社会問題化しています。

これを追及し解決できるのは現場の苦労を感じ、現場に寄り添える人でなければできません。白川さんなら必ずできます。(徳島県医療労働組合連合会 書記長 井上純)

〈2017.09.17 民主香川、愛媛民報、徳島新報、高知民報への寄稿〉