里山の恵み満載

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: IMG_2770-600x450.jpg

 ずっと行きたかった島根県邑南町にある農民連長谷川敏郎会長宅を訪ねました。
 アグロエコロジーを実践する長谷川さん。畦や里山の雑草を刈って牛の餌にし、堆肥を作り有機農業で稲作をする田んぼには、蜘蛛の巣が張り害虫を捕らえ、カエルや蛍、赤とんぼが飛び交い、ツバメや鴨などの野鳥がやって来て虫や雑草を食べてくれます。里山の間伐で薪を作り、ボイラーを焚いて暖房や床暖房、お風呂に活用します。無理のない好循環が作られていることを実感します。一昔前には日本で当たり前にあった農村の風景。懐かしさと共に、道理があったんだと再認識させられました。
 里山の恵み満載のお料理もごちそうになりました。「ご馳走」は、走り回って素材を用意するという意味だそうで、もてなす相手を思いやる心そのものです。食と農、そして人のつながりが癒しや活力を生み出し、日本の原風景を再生します。
 「食料自給率の向上、安心・安全な食料の確保、国土の保全など多面的機能を重視し、農林水産政策の根本的な転換をはかる。国の産業政策の中で、農業を基幹的な生産部門として位置づける。」と、日本共産党の綱領に掲げられていることがいかに重要か、主食である米の現状からもハッキリとみえてきます。
 米農家を潰し、米不足をつくる農政を進めながら、国民が飢えてもかまわないと言わんばかりの基本計画を作る自民党政治。今こそ食料を増産するまともな政治が求められています。

(5月25日付・各県「民報」に掲載)