水俣病被害者と懇談——全面救済へ要望受ける

 日本共産党の市田忠義副委員長と白川よう子参院比例候補は18日、熊本市で、水俣病被害者団体「水俣病不知火(しらぬい)患者会」メンバーと懇談し、すべての水俣病被害者救済の早期実現を求める要望を受けました。
 要望では、国に「ノーモア・ミナマタ第2次訴訴訟」被害者・弁護団全国連絡会議との実務者協議を進め、速やかに和解による早期解決を働きかけることなどを求めました。
 第2次訴訟原告の本田征夫さん(82)は、手足のしびれや感覚障害で転職を強いられたことや、転職先でも水俣病の症状で苦労したことなど被害の実態を紹介。福原ふつ子さん(71)は、手足のしぴれで歩きづらいなどの症状とともに「11年におよぶ裁判に心身ともに疲弊しています」と訴えました。
 市田氏は参院議員時代、参院環境委員会に所属して水俣病問題について暴露地域や出生年による不当な切り捨てを追及してきたことを紹介。未救済の被害救済に向けては恒久的救済法の創設など「責任をもって超党派の現職議員に引き継ぎたい」と述べましたゥ
 白川氏は、水俣病の公式確認から70年がたとうとする中、いまだに救済から取り残され苦しんでいる被害者がいることに国の責任が問われていると指摘し、「超党派の水俣病議員連盟とも力を合わせ救済に頑張りたい」と応じました。

(5月19日付「しんぶん赤旗」日刊紙・社会面から)