全被爆者救済へ奮闘―被爆者と懇談

日本被団協のノーベル平和賞受賞で核兵器のない世界実現への機運が高まるなか、被爆80年の節目に行われる参院選。被爆国日本が核兵器禁止条約の参加に踏み出すかが大きく問われます。日本共産党の白川よう子参院比例候補は広島、長崎の被爆者と懇談し、被爆者の願いを国政に届ける議席へ奮闘を誓いました。
手帳交付
広島市で4歳の時被爆した高東(たかとう)征二さん。2021年に広島高裁で「黒い雨」訴訟の勝利が確定し、高東さんを含む原告84人に被爆者健康手帳が交付されました。すべての被爆者を被爆者として認めるよう求め、支援する会の事務局長をしています。
高東 内部披ばく在しているから急に調子が悪くなる時がある。ちゅうちょなく病院に行けて助かるが、手帳をも らえずに亡くなった人がたくんいる。
白川 長崎でも国の理不尽な線引きで「被爆体験者」とされ、どうして被爆者と認めてくれないのか声を上げている。広島の判決とみなさんの闘いに励まされて頑張っておられる。
高東さんは「戦争したり核を使おうとしたりするのをやめさせて、人間の知恵を出し合って生きられるような世の中にしてほしい。共産党が大きくなって自民党政治を変えてほしい」とメッセージを送りました。
矛盾拡大
当時5歳だった長崎市の「被爆体験者」、尾上利明さんの記憶は鮮明でした。
尾上 原爆が落ちた時は川で遊びよった。爆風でクスノキが折れて。
白川 爆風で飛ばされたりはしなかった?
尾上 石の上に置いたり干したりしていたものが全部飛ばされた。兄が浦上の工場で被爆し、2日くらい帰ってこんやった。
長崎の「被爆体験者」に対し昨年12月、国が定める11疾病の医療費支給が始まりましたが被爆者手帳は交付されず、矛盾を拡大しています。白川さんは「長崎被爆地域拡大協議会」のメンバーとも懇談し、東京での政府交渉に同席。すべての原爆被害者を被爆者と認定し救済するため力を合わせたいと決意しています。