日本国憲法第14条
「○○夫人は一歩後ろに下がり、そっと取材中の夫を見守った。この様子を見たファンからは『さすがの気遣い』『いつも控えめに、出しゃばらないで夫を立てる』と称賛の声が上がった。」大リーグオールスター戦出場選手の妻を報じたネットニュースだ。はて?いつの時代の方が原稿を書いたのだろうか?
東京都知事選をたたかった蓮舫さんには、これでもかというほどの誹謗中傷が続いている。島根県の丸山知事は、「なぜ女性が勢いよく力強く物事の問題点を指摘するとバッシングを受けるのか。女性への蔑視なり、差別に近い」と批判している。
「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」
日本国憲法第14条に寅子たち(『虎に翼』)がなぜ涙したのか、今を生きる私たちはこの条文を再び噛み締める時ではないのだろうか。控えめに、でしゃばらないで…そんなことで「スン」として見過ごせる政治状況ではない。大軍拡、裏金、不正だらけの自衛隊、女性への暴行が続く米軍、暮らしていけない物価高…。ヘイト、差別を繰り返し、女性やマイノリティを抑圧する社会はうんざり。ミソジニー(女性嫌悪)とハラスメント、ジェンダー不平等に満ちた政治を終わらせたい。
「れんほう叩いていいよね、の空気が次世代の挑戦者を萎縮させないようにしたいといま、強く思います」蓮舫さんの言葉を強く受け止め、前へ。
(7月28日付四国各県「民報」に掲載)
