定数削減と医療の危機と

(10月6日、奄美大島の国立ハンセン病療養所奄美和光園にて、馬場まゆみ園長と懇談)

 日本維新の会は自民党との政策協定の中で、「政治改革」の課題として国会議員の定数削減を絶対条件としています。民主主義の根幹に関わる問題を臨時国会で強行的に推し進めるという暴挙に対して、幅広い共闘とともに国民的な議論を広げる時です。

 いよいよ臨時国会のスタートです。初論戦に向けても医療現場との懇談を続けています。先日は「全国医学部長病院長会議」の相良博典会長と懇談。日本共産党からは、小池晃書記局長、文科部会の吉良よし子参議院議員、厚労部会の田村貴昭衆議院議員と私が参加しました。

 大学病院の実情をお聞きするにつけ、ここまで経営状況は深刻なのかと正直驚きです。私も病院で勤めていましたが、大学病院や規模の大きな病院は「白い巨塔」「ドクターX」などのように、最先端医療をすれば診療報酬上でそれなりのメリットがあるものだと勝手なイメージを持っていました。しかし臓器移植などの高度医療はやればやるほど赤字、ロボットオペもなかなかペイしない、医師の働き方改革を進める上でも増員が必要だし派遣機能も果たさなくてはならない、いい研究が少なくなってくる…高度医療・研究・教育の使命をはたしながら地域医療を支えている大学病院の大変さをはじめてちゃんと知った思いがしました。

 どの病院も医療の危機。「診療報酬はプラス10%と思っている。それくらい上がらないと立ち行かなくなる」相良先生の言葉を深く受け止めました。

 (10月26日付四国各県「民報」に掲載)