子ども代表 政府に訴訴え―高知四万十市立下田小・中
高知県四万十市の下田中学校跡地の高台に「安全に小中の生徒が一緒に学べる小規模の小中一貫校校」の開校実現を目指して活動を続けてきた同市立下田小学校・旧中学校の子どもたちの代表らが22日、参院議員会館で文部科学省とこども家庭庁に対し「子どもの意見をないがしろにせず安心できる一貫校の開校を」と訴えました。
同市の下田地区は、南海トラフ巨大地震で津波被害が想定される地域。高台に位置していた下田中学校は同市の大学誘致計画にからみ、2022年度から津波浸水区域の小学校に同居する形で移転。子どもや地域の要望を受け、市は今年5月に高台の下田中学校跡地へ下田保育所と下田小学校の移転を決定しました。
その後同中学は今年春、別の中学校に統合され現在休校しています。
同中学校は小規模校で、先生と生徒との距離の近さが特徴です。同校卒業生の高校1年生は、不登校の友人が下田中学に転校して登校できるようになり、今高校に毎日登校していることを紹介。「下田中学校みたいな小規模学校は、かけがえのないもの。災害から命を守るためにも、誰もが安心できる学校を実現するためにも意見を聞いてほしい」と述べました。
小学生の女子児童は「去年からずっと小さい中学校に行きたいと思っていた。市長に伝えても何も聞いてくれず、悲しかった」と訴えました。
同席した保護者の女性は「子どもたちの1年間の重さを行政や国には真剣に向き合って考えるべきだ」と話しました。
文科省とこども家庭庁の担当者らは「子どもたちの意見の重さは重々承知している。防災の安全の観点も含めて、考えていく」などと述べました
日本共産党の仁比聡平参院議員、白川よう子衆院四国ブロック比例候補が参加しました。
(7月23日付「しんぶん赤旗」日刊紙・総合のページから)